SOCIAL ACTION

地域社会で連携した清掃活動、「きれいなまち」渋谷の実現へ

■事業者の責務として美観維持に協力

東急コミュニティーは、「きれいなまち」をめざす渋谷区に賛同し、区内の清掃活動に取り組んでいます。2024年度には区との連携のもと、ごみ拾いや落書きの除去作業などを行い、渋谷の魅力向上へ社員たちが汗を流しました。

渋谷は多くの人々が訪れるまちですが、そのにぎわいの反面、ごみのポイ捨てや公共物への落書き、無断のシール貼りなどが、地域課題のひとつとなっています。

渋谷区では長年、この課題の解決に力を入れており、1998年には「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」を制定し、行政や来街者、事業者などが、美観維持へ向けて果たすべき責務を定めています。

東急コミュニティーが所属する東急グループでは、渋谷駅を中心とした半径2.5㎞圏内を「広域渋谷圏」として、グループを挙げて渋谷のまちづくりを進めています。こうしたなかで、東急コミュニティーも渋谷区の「きれいなまち」をめざす考えに賛同し、美観維持の取り組みを活発化させています。

■「らくがき消去サポーター事業」への参画

2021年、渋谷区は「落書き対策プロジェクト」を立ち上げ、専門事業者の協力のもと3年間で約12,000㎡の落書き消去を実施しました。さらに、2024年度からはプロジェクトの一環として「らくがき消去サポーター事業(らくサポ)」をスタートし、区民や企業などが、区の「サポーター」として落書き消去ボランティアを行うことで、地域社会で連携し、落書きさせないまちをめざしています。

2024年度、東急コミュニティーは4度のサポーター活動を実施しました。このうち2度目の活動となった10月17日には、有志メンバー8人が参加。約1時間半かけてスプレーやペンキで書かれた落書きやシールの除去作業を行い、9本の電柱をきれいな状態に戻すことができました。

スプレーによる落書きに加え、白ペンキも加わった電柱は難易度も高く、20分強かけて電柱をよみがえらせました。
シール剥がし担当、スプレー担当、ふき取り担当と息の合ったチームプレーを発揮

水性クリーナーを落書き箇所に吹きつけて、乾いた布でふき取っていく作業はかなりの重労働ですが、活動中、近隣住民の方々から「電柱がきれいになって嬉しい。ありがとう」と感謝の言葉をいただく場面もあり、参加した社員は大きな達成感を得ていました。

■にぎわいと安心安全の両立へ

渋谷区では、らくがき消去サポーター事業の他に、10月と11月を「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」の啓発強化月間として定めています。ハロウィーン翌日の11月1日には、渋谷駅前クリーンキャンペーンが開催されました。渋谷は近年、ハロウィーンが盛り上がりを見せるとともに、それによって生じるポイ捨てなどの問題もクローズアップされています。にぎわいと安心安全が両立した広域渋谷圏を実現するため、東急コミュニティーも社長の木村昌平をはじめ、東急コミュニティーグループの仲間である東急ビルメンテナンスと共にキャンペーンに参加し、渋谷駅西側の清掃に当たりました。

東急コミュニティーオリジナルビブスを着用し、清掃活動を行います。

駅前で開催された渋谷駅前クリーンキャンペーンセレモニーには、渋谷区長・渋谷地区美化委員会会長・渋谷警察署長・渋谷消防署長・渋谷区議会議長・JR渋谷駅長が登壇し、「11月1日の11時を、一年で一番きれいな時間にしよう」という宣言がなされました。2024年のハロウィーンはピーク時で、前年より2割増の約1万8,000人が渋谷を訪れましたが、エリア一体で事前PRや直後の清掃を行った結果、例年に比べてキャンペーン当日のごみの量は少なくなっていました。参加者はそうしたなかでも、隅々にまで目を配りながら丁寧にごみを拾い、公共物のシール剥がしも行いながら、さらに「きれいなまち」渋谷を参加者が一体となってつくり上げていきました。

■主体的な活動で、まちづくりへの姿勢を発信

清掃活動は、美観の維持のみならず、地域の治安を守ることにもつながります。また、地域に関わる事業者がまちに出て清掃活動に当たることは、地域社会が一体となってまちづくりに取り組む姿勢の発信になると考えています。今後も私たちは、行政をはじめとする地域の皆さまと手を携え、「きれいなまち」の形成に貢献していきます。